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先に結論を4つ。
- 罰則は3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(建設業法47条)。併科もあります
- 法人には最大1億円の罰金(53条・両罰規定)
- 罰金刑を受けると5年間は建設業許可が取れません(8条)
- 工事で公衆に危害を及ぼしたときなどは、行政処分(指示・営業停止)の対象にもなります(28条2項・3項)
以下、条文の原文つきで整理します。
罰則は、条文にこう書かれています
建設業法47条1項です。
次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処する。 一 第三条第一項の規定に違反して許可を受けないで建設業を営んだとき。
そして同条2項に、こうあります。
前項の罪を犯した者には、情状により、拘禁刑及び罰金を併科することができる。
「どちらか一方」ではなく、両方科されることがあります。
「懲役」は令和7年6月1日から「拘禁刑」になりました
刑法の改正で、懲役と禁錮が「拘禁刑」に一本化されました。中身が軽くなったわけではありません。 古い解説に「3年以下の懲役」と書いてあるのは、同じことを指しています。
罰金で終わらず、5年間は許可が取れません
建設業法8条に、許可を受けられない人(欠格要件)が並んでいます。そのうち2つが直撃します。
| 条 | 中身 |
|---|---|
| 8条7号 | 拘禁刑以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者 |
| 8条8号 | この法律(建設業法)などに違反したことにより罰金の刑に処せられ、同じく5年を経過しない者 |
つまり、罰金を払って終わりではありません。そこから5年間、許可を取れない状態が続きます。
500万円以上の仕事を5年間あきらめるということです。
会社には最大1億円
建設業法53条1号です。
法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人、その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関し、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を…科する。 一 第四十七条 … 一億円以下の罰金刑
現場の担当者がやったことでも、会社が罰せられます。 行為者への罰とは別枠です。
罰則とは別に、行政処分の対象にもなります
無許可で建設業を営んでいる者に対する行政処分を、罰則とあわせて整理すると、次のとおりです。
| 処分の種類 | 中身 | 根拠 |
|---|---|---|
| ① 指示処分 | 知事は、その県内で工事をしている無許可の業者が、工事を適切に施工せず公衆に危害を及ぼしたとき(またはそのおそれが大きいとき)や、請負契約に関して著しく不誠実な行為をしたときに、必要な指示を出せます | 28条2項 |
| ② 営業停止 | ①に当たるとき、または指示に従わないとき。1年以内の期間を定めて、営業の全部または一部の停止 | 28条3項 |
| ③ 刑事罰 | 上記のとおり | 47条・53条 |
許可の取消し(29条)は、許可を受けた建設業者に対する処分です。無許可の業者には、取り消す許可がありません。
そして②の営業停止に違反して営業すると、それ自体が47条1項3号でまた罰則の対象になります。
営業停止の処分は、商号・主たる営業所の所在地・代表者の氏名などとともに公告されます(29条の5、建設業法施行規則23条の2)。
そもそも、どこからが「無許可ではできない工事」か
| 工事の種類 | 許可がいらない範囲(軽微な建設工事) |
|---|---|
| 建築一式工事 | 1件の請負代金が1,500万円未満、または延べ面積150㎡未満の木造住宅 |
| 建築一式以外 | 1件の請負代金が500万円未満 |
見落としやすいのはこの2つです。
- 金額は税込で判定します。 国土交通省も「上記金額には取引に係る消費税及び地方消費税の額を含みます」と明記しています。税抜490万円は税込539万円なので、軽微な工事に入りません
- 注文者が材料を支給したときは、その材料費(と運送費)も足して判定します
契約を分けて500万円未満にするのは通りません
「2本に分ければいい」は通用しません。
分けて契約しても、1つの工事を分けたものなら、合計の金額で判断します。同じ業者が1つの工事の完成を2つ以上の契約に分けて請け負うときは、各契約の請負代金の額を合計します(施行令1条の2第2項)。例外は「正当な理由に基いて契約を分割したとき」だけです。
熊本県での話です。ただし法律は全国共通です
罰則も金額の基準も建設業法・施行令なので全国共通です。ここは県で変わりません。
一方、処分の運用や窓口は都道府県ごとです。熊本県知事許可の窓口は熊本県土木部監理課建設業班(096-333-2485)です。
「うちは大丈夫だろうか」と思ったら、処分を受ける前にご相談ください。 許可が取れる状態であれば、取ってしまうのが一番早い解決です。
よくある質問(質問回答動画から)
許可がなくても、普通に500万円以上の仕事をしていますが
許可を受けずに、1件500万円以上(建築一式工事は1,500万円以上など)の工事を請け負うのは、建設業法違反です。
軽微な工事の範囲を超える工事を請け負うには、建設業許可が要ります(建設業法3条1項、施行令1条の2)。許可を受けずに建設業を営めば、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金で(47条1項1号)、会社には別に1億円以下の罰金が科されます(53条1号)。罰金の刑を受けると、そこから5年間は許可を受けられません(8条8号)。これは、本文で見たとおりです。
500万円以上の工事を任されるだけの技術力や信頼があるのなら、許可を取って、大きな工事を正面から受け、その先の公共工事にも挑戦してほしいと当法人は考えています。500万円以上の依頼が来ているのは、伸びる余地がある証拠です。違法な形はやめて、正しく成長する道を選んでください。
出典・参考
- 建設業法 第3条・第8条・第28条・第29条・第29条の5・第47条・第53条(e-Gov法令検索)
- 建設業法施行令 第1条の2(e-Gov法令検索)
- 建設業法施行規則 第23条の2(e-Gov法令検索)
- 建設業の許可とは(国土交通省)
- 熊本県 土木部監理課(建設業許可・経営事項審査の窓口)
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当法人のご紹介

ノーサイド行政書士法人は、熊本県全域の建設業許可(新規・更新・業種追加)、経営事項審査、事業年度終了届、解体工事業の登録などを扱う行政書士法人です。経済産業省の認定経営革新等支援機関で、電子申請(JCIP)にも対応しています。
熊本県内どこからでもお受けしています。書類のやりとりは郵送とLINEでできます。受付は平日10:00〜17:00です。
手続きの解説動画は、YouTube「建設業許可・経審のプロ ゆうせい行政書士」でもご覧いただけます。
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