【令和8年度】熊本県の経営事項審査|7月1日の改正点・再審査・受付月まとめ

経営事項審査(令和8年度)|書類とノートパソコン、電卓、ヘルメットが置かれた建設会社の事務机 制度改正・お知らせ

令和8年(2026年)7月1日から、経営事項審査の審査項目が改正されました。

熊本県の建設業者さんに、いま関係があるのはこの3つです。

  • 社会保険(雇用保険・健康保険・厚生年金保険)の審査項目がなくなりました(各マイナス40点の減点項目を削除)
  • 「建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度」で5点が新設されました。宣言するだけで加点されます
  • 改正前に経審を受けた会社は、令和8年10月28日まで「再審査」を無料で申し立てられます

そして熊本県には、もう1つ大きな話があります。令和8年熊本地震で、許可等の有効期間が令和9年1月27日まで延長されています。

この記事では、①改正点4つ ②再審査の期限と条件 ③熊本県の令和8年度スケジュール ④熊本地震による延長を、県の資料の原文つきで整理します。

令和8年7月1日から、経審はこう変わりました

熊本県の発表(令和8年6月17日更新)に、改正内容がそのまま書かれています。

#何が変わったか点数への影響
社会保険(雇用保険・健康保険・厚生年金保険)加入の有無の審査項目を削除W点:各項目マイナス40点の減点がなくなった
「建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度」の宣言状況を加点項目として追加W点:プラス5点
「建設機械の保有状況」の対象機械に「不整地運搬車」と「アスファルト・フィニッシャ」を追加保有していれば加点
就業履歴を蓄積するために必要な措置(CCUS)の点数配分を見直し民間工事を含む全ての建設工事:15点→10点/全ての公共工事:10点→5点

適用は「令和8年7月1日(水)申請受付分から」です。審査基準日(決算日)ではなく、申請を出す日で決まります。

① 社会保険の項目がなくなりました

これがいちばん大きな変更です。

これまでの経審では、雇用保険・健康保険・厚生年金保険に入っていないと、1つにつきマイナス40点という重い減点がありました。3つとも未加入なら、それだけでマイナス120点です。

その項目ごと削除されました。

理由ははっきりしています。令和2年10月1日から、適切な社会保険への加入は「建設業許可の要件」そのものになりました。 許可を持っている時点で入っているのが当たり前なので、経審でわざわざ確認する意味がなくなった、ということです。

実務としては「提出書類が減る」という形で効いてきます。 令和8年度の熊本県の提出書類一覧には、社会保険の加入を確認する書類が載っていません。

なお、個人事業主で従業員5人未満(一人親方を含む)は、健康保険・厚生年金が適用除外です。ここは今回の改正とは関係なく、これまでどおりです。

② 「建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度」で5点

新しく増えた加点項目です。W点で5点。

国土交通省の制度で、宣言をすれば加点されます。 熊本県の提出書類一覧では【項番52】として、次の書類が求められます。

自主宣言において宣言していることを証する書面(宣言書)
※自主宣言のホームページで、各宣言企業の詳細ページから「宣言内容」をダウンロードして取得します
「建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度」に関する誓約書(様式第7号)

設備投資も人の採用も要りません。宣言して書類を出すだけで5点です。 W点は取りこぼしが出やすいところなので、次に受ける方は忘れずに押さえてください。

③ 建設機械に2種類が追加されました

「建設機械の保有状況」の対象に、不整地運搬車アスファルト・フィニッシャが加わりました。

持っている会社は、次の書類で証明します(熊本県【項番62】)。

  • 建設機械内訳書
  • 売買契約書(販売証明書)、償却資産課税台帳、またはリース契約書
  • 特定自主検査記録表、または自動車検査証(アスファルト・フィニッシャはこちら)

「うちのを数えたら増えるかもしれない」という会社は、一度点検してみてください。

④ CCUS(就業履歴の蓄積)の点数は下がりました

こちらは下がったほうの変更です。

改正前改正後
民間工事を含む全ての建設工事で実施15点10点
全ての公共工事で実施10点5点

制度が広がってきたぶん、配点が調整された形です。すでに取り組んでいる会社は、点数が少し下がります。

すでに令和8年度の経審を受けた会社へ:10月28日まで再審査ができます

ここが今いちばんお伝えしたいところです。

改正前(令和8年6月30日まで)の基準で結果通知を受けた会社は、新しい基準での再審査を申し立てることができます。 建設業法施行規則20条2項に基づく手続きです。

内容
受付期間令和8年7月1日(水)〜 令和8年10月28日(水)(当日消印有効)
手数料無料(書類の郵送代のみ申請者負担)
対象になる人審査基準日が令和7年10月1日以降で、旧基準の結果通知を受けており、申請時点でその通知が有効期間内(審査基準日から1年7か月以内)であること。かつ、今回の改正で結果が変わる見込みがあること
対象になる項目「建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度」の宣言の有無【項番52】と、建設機械の保有状況【項番62】(不整地運搬車・アスファルト・フィニッシャの追加分のみ)

気をつけていただきたい5つ

  • 再審査は義務ではありません。 申し立てなければ、旧基準の結果通知がそのまま有効です
  • 対象は改正に関する内容だけです。 改正と関係のない内容の変更は一切認められません
  • 再審査を受けても、有効期限は延長されません。 審査基準日から1年7か月のままです
  • 令和8年7月1日以降に通常の経審を申請する会社は、最初から新基準です。 再審査を申し立てる必要はありません
  • 新基準の通知書が出ても、旧基準の通知書は回収されません

つまり、どういう会社が申し立てるべきか

「自主宣言制度に宣言している(またはこれから宣言する)」会社と、「不整地運搬車・アスファルト・フィニッシャを持っている」会社です。

社会保険の減点がなくなった分は、再審査の対象項目に入っていません。 そもそも社会保険は許可の要件なので、減点を受けていた会社はほとんど無いはずです。

逆に言えば、自主宣言をすれば5点が無料で取り直せます。 入札の格付けが点数のわずかな差で動く会社にとっては、検討する価値があります。締切は10月28日です。

熊本県の令和8年度スケジュール

熊本県は、決算月ごとに経審を受ける月が決まっています。 「いつでも出せる」わけではありません。

令和8年度に審査の対象になる決算日は、令和7年(2025年)10月1日から令和8年(2026年)9月30日までです。

受付月審査対象の決算月受付月審査対象の決算月
4月10〜11月決算法人9月5月決算法人
5月12月決算法人、個人10月6月決算法人
6月12〜1月決算法人、個人11月7〜8月決算法人
7月2〜3月決算法人12月9月決算法人
8月4月決算法人3月受審要件を満たす者【予備日】
  • 受付期間は各月の1日から20日までです
  • 結果通知は原則として受付月の翌月末です
  • 予備日は令和9年3月1日から5日まで

手数料

何を申請するか計算式1業種3業種5業種
経営規模等評価+総合評定値(P)の通知8,500円+2,500円×業種数11,000円16,000円21,000円
総合評定値を請求しない場合8,100円+2,300円×業種数

納付は熊本県収入証紙です。電子申請(JCIP)で出した場合も、証紙を貼って書留郵便で送ります。

令和8年度から、申請書は「色紙」ではなく白紙です

細かいようですが、出し直しになりやすいところなので書いておきます。

※令和8年度(2026年度)より従来の色紙での提出制度を廃止いたします。今後は、”白色”の紙を使用し、印刷していただきますようお願いします。 ※印刷の際は、必ず片面印刷でお願いします。

白い紙・片面印刷です。去年までの感覚で色紙に印刷しないよう気をつけてください。

令和8年熊本地震:許可等の有効期間が令和9年1月27日まで延長されています

経審そのものの話ではありませんが、熊本の建設業者さんには直接関係する話です。

国土交通省から、令和8年熊本地震により特定被災地域内に主たる営業所を有する者等について、建設業許可等(経営事項審査を含む)の有効期間が令和9年1月27日まで延長される旨の告示(国土交通省告示第1037号)が出ています。

災害救助法が適用されているのは、次の21市町村です(令和8年7月28日現在)。

熊本市、八代市、水俣市、山鹿市、菊池市、宇土市、上天草市、宇城市、天草市、合志市、下益城郡美里町、菊池郡大津町、菊池郡菊陽町、阿蘇郡西原村、上益城郡御船町、上益城郡嘉島町、上益城郡益城町、上益城郡甲佐町、八代郡氷川町、葦北郡芦北町、葦北郡津奈木町

「更新の期限が来ているのに、それどころではない」という状況の会社は、まず延長の対象になるかどうかを確認してください。 対象や手続きの細かいところは熊本県土木部監理課建設業班(096-333-2485)、または当事務所にご相談ください。

経審を受ける前に、決算変更届が出ていないと止まります

改正の話とは別に、毎年いちばん多いつまずきがこれです。

決算変更届(事業年度終了届)が1期でも未提出だと、経審も許可の更新も受け付けてもらえません。

しかも熊本県は上の表のとおり受付月が決まっているので、「決算変更届が間に合わず、経審が1か月ずれる」ということが実際に起きます。経審の結果は審査基準日から1年7か月しか有効ではないので、ずれが積み重なると「経審切れ」で公共工事を直接請けられない期間ができます。

4月〜7月決算の会社は特に注意してください。 たとえば4月決算の会社は、決算変更届の法定期限が8月末ですが、経審の受付は8月1日〜20日です。法定期限どおりに出していたら間に合いません。

熊本県での話です。県によって違います

改正の内容そのもの(社会保険の項目削除、自主宣言5点、建設機械の追加、CCUSの配点)は国の建設業法施行規則の改正なので全国共通です。

一方で、受付月の割り当て、受付期間、再審査の受付期限、納付の方法、様式は都道府県ごとに違います。 ここに書いた受付月の表や「10月28日まで」という再審査の期限は、熊本県の取扱いです。

熊本県以外で申請される方は、必ず申請先の都道府県の案内を確認してください。

ご相談ください

当事務所は熊本市東区尾ノ上にある建設業許可専門の行政書士法人です。経営事項審査は、毎年続けてお手伝いしています。

  • 「自主宣言の5点を取りに行くべきか、再審査を出すべきか」を一緒に判断します
  • 決算変更届から経営状況分析、経審の申請、入札参加資格まで通してお受けします
  • 電子申請(JCIP)にも対応しています(代理申請にはお客様と当所の両方に gBizIDプライムが必要です)

再審査の締切は令和8年10月28日です。 迷っているうちに過ぎてしまう期限なので、早めにご連絡ください。

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出典

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