熊本で入札に参加するには?決算月から逆算する事業年度終了届・経審の時期

熊本で入札に参加するには?決算月から逆算する事業年度終了届・経審の時期 経審・公共工事

「来年から公共工事の入札に参加したい。いつまでに何をすればいいですか」

このご質問への答えは、会社の決算月で変わります。入札参加資格を申請するには経営事項審査(経審)の結果が要り、経審の申請には経営状況分析の結果通知書が要り、その数字は事業年度終了届に付けた財務諸表がもとになるからです。

この記事では、4つの手続きの順番と、熊本県知事許可の会社が決算月ごとにいつ何をするかを、熊本県・熊本市・国の令和9年度からの入札参加資格の締切に重ねてまとめました。後半では、12月決算と3月決算の会社が、いまから準備することを書いています。

この記事のポイント

  • 順番は、事業年度終了届 → 経営状況分析 → 経審 → 入札参加資格。前の手続きの書類や数字を、次の手続きで使います
  • 熊本県の経審は、決算月ごとに受付月の目安があり、受付は各月1日から20日まで、結果通知は原則として受付月の翌月末です
  • 4月〜9月決算と3月決算は、経審の受付月が事業年度終了届の法定期限と同じ月かそれより前に来ます。届は期限より早く出します
  • 経審の結果で公共工事を請け負えるのは、審査基準日(決算日)から1年7か月の間です。毎年切れ目なく受け続けます
  • 令和9年度からの入札参加資格の締切は、熊本県が令和8年12月18日、国が令和9年1月15日、熊本市が令和9年1月29日必着です

入札までの4つの手続きは、順番が決まっている

事業年度終了届・経営状況分析・経審・入札参加資格の4つの手続きの順番

公共工事の入札に参加するまでの手続きは、次の4つです。

  1. 事業年度終了届(決算変更届)…決算が終わってから4か月以内に、財務諸表や工事経歴書を県に出します(建設業法第11条第2項)
  2. 経営状況分析 …国土交通大臣の登録を受けた登録経営状況分析機関に申請し、結果通知書(Y点)を受け取ります
  3. 経営事項審査(経審) …県に申請し、経営規模等評価結果通知書兼総合評定値通知書を受け取ります
  4. 入札参加資格の申請 …熊本県・熊本市・国など、入札に参加したい発注機関ごとに申請します

熊本県の「経営事項審査の申請方法」は、経審を申請しようとする者は、登録経営状況分析機関に経営状況分析の申請をしなければならないとしています。経審の申請には経営状況分析の結果通知書を付けます。

また、経審の申請書に書く自己資本の額と完成工事高は、事業年度終了届(変更届出書)に付けた財務諸表の数字を使うことになっています(熊本県「経営事項審査申請の手引き」)。財務諸表を先に建設業の様式に組み替えて事業年度終了届を作り、その数字で経営状況分析と経審に進む、という順番です。

入札参加資格のほうも、熊本県の申請では事業年度終了届の「直前3年の各事業年度における工事施工金額(様式第三号)」の写しを付けます。4つの手続きは、前の書類が次の書類の土台になっています。

熊本県の経審は、決算月ごとに受付月の目安がある

熊本県の経審の、決算月ごとの受付月の目安の表

熊本県知事許可の会社の経審は、受付が4月から12月までの各月1日から20日までで、決算月ごとに受付月の目安が示されています。

決算月経審の受付月(目安)事業年度終了届の法定期限
10月・11月4月2月末・3月末
12月5月(12月〜1月決算は6月も)4月末
1月6月5月末
2月・3月7月6月末・7月末
4月8月8月末
5月9月9月末
6月10月10月末
7月・8月11月11月末・12月末
9月12月1月末

結果通知は、原則として受付月の翌月末です。確認書類が足りないと、受付が次の受付月まで保留され、通知もその分遅れることがあります。

12月までに経審を受けなかった会社などのために、翌年3月1日から5日までの予備日もあります。ただ、後で説明する入札参加資格の締切には間に合わないので、予備日を当てにした日程は組めません。

4〜9月決算と3月決算は、届を法定期限より早く出す

経審の受付月が事業年度終了届の法定期限と同じか先に来る決算月を示す図

上の表を見比べると、4月〜9月決算と3月決算は、経審の受付月が事業年度終了届の法定期限と同じ月か、それより前に来ます。 たとえば4月決算の会社は、事業年度終了届の期限が8月末ですが、経審の受付は8月1日から20日までです。9月決算は、届の期限が1月末なのに、経審の受付は12月です。

この決算月の会社は、法定期限どおりに届を出していると、経審の受付月に間に合いません。経審の受付月の前に、事業年度終了届と経営状況分析を終わらせておく日程を組みます。

10月〜2月決算の会社は、届の期限が経審の受付月より前の月に来ます。ただ、11月決算(期限3月末・受付4月)や12月決算(期限4月末・受付5月)のように、期限の翌月すぐに受付が始まる決算月もあります。経営状況分析の結果を待つ時間も要るので、届は期限を待たずに出すほうが安心です。

経審の有効期間は1年7か月。毎年切れ目なく受ける

経審の結果で公共工事を請け負える期間が審査基準日から1年7か月であることを示す図

経審の結果で公共工事を発注者から直接請け負えるのは、結果通知を受けた後、その経審の審査基準日(決算日)から1年7か月の間です。熊本県の手引きは、毎年公共工事を請け負う会社は、この期間が切れ目なく続くよう、毎年定期的に経審を受ける必要があるとしています。

1年7か月は申請の時期にかかわらず決算日から数えるので、経審の申請が遅れると、次の結果が出る前に前の期間が切れてしまう(いわゆる「経審切れ」)ことがあります。決算日から数えて1年7か月後の日付を、毎年の予定表に書いておくと安心です。

令和9年度からの入札参加資格の締切に重ねる

熊本県・国・熊本市の令和9年度からの入札参加資格の締切と、使う経審の範囲

いま受け付けている入札参加資格(令和9年度から)の締切と、使える経審は次のとおりです。

発注機関締切使える経審結果が間に合わないとき
熊本県(知事許可・県内)令和8年12月18日(金)審査基準日が令和7年10月1日〜令和8年9月30日経審の申請書類一式の写しで出せる
国(一元受付・23機関)令和9年1月15日(金)。パスワード発行は12月28日まで審査基準日が令和7年6月16日以降(最新のもの)通知書の反映前はエラーになる
熊本市(市内本店)令和9年1月29日(金)必着審査基準日が令和7年10月1日〜令和8年9月30日結果待ちのメモを同封し、後で写しを出す

7月〜9月決算の会社は、令和8年の決算の経審が11月・12月の受付になり、熊本県の締切(12月18日)までに結果通知が届きません。熊本県は経審の申請書類一式の写しで、熊本市は結果待ちのメモを同封して出す、という扱いがそれぞれの要領に書かれています。

国の一元受付では、新しい経審の結果がシステムに反映されるまで約2週間程度かかることがあるとされています。結果通知が年末に届く会社は、その時期も見込んでおきます。

12月決算の会社が、いまからやること

12月決算の会社が令和8年10月から令和9年7月までにやることの流れ

12月決算の会社が令和9年度からの入札参加資格に使うのは、令和7年12月決算の経審です(受付月の目安は5月か6月)。

1. 手元に令和7年12月決算の経審の結果通知書があるかを確かめる受けていれば、それで熊本県(12月18日まで)・国(1月15日まで)・熊本市(1月29日必着)に申請できます。熊本県の経審の受付は4月から12月までの各月1日から20日までで、決算月ごとの受付月は「目安」とされています。まだ受けていない場合は、すぐに日程を確かめます。

2. 12月31日の決算日までに、経審の点数に関わる準備を整える経審の社会性等の項目には、建設業退職金共済制度への加入、法定外労働災害補償制度への加入、えるぼし・くるみん認定など、「審査基準日において」の状況で見るものがあります(熊本県「経営事項審査申請の手引き」)。決算日を過ぎてから整えても、次の経審には入りません。

3. 令和8年12月決算の流れを先に決める決算後、事業年度終了届の期限は令和9年4月末、経審の受付月の目安は5月、結果通知は原則6月末です。いま使う令和7年12月決算の経審で公共工事を請け負えるのは、決算日から1年7か月後の令和9年7月31日までなので、5月に受ければ切れ目なくつながります。

3月決算の会社が、いまからやること

3月決算の会社の、事業年度終了届・経審・有効期間の流れ

3月決算の会社は、令和8年3月決算の経審(受付月の目安は7月)で、令和9年度からの入札参加資格に申請します。

決算日(令和9年3月31日)までに、上と同じく経審の社会性等の準備を整えます。

気をつけたいのは決算の後です。事業年度終了届の法定期限は7月末ですが、経審の受付は7月1日から20日までです。7月20日より前に、事業年度終了届と経営状況分析を終えておく必要があります。決算書が税理士さんから届く時期を確かめ、5月から6月に事業年度終了届を作る日程にしておくと安心です。

令和8年3月決算の経審で公共工事を請け負えるのは、令和9年10月31日まで(決算日から1年7か月)です。7月に経審を受ければ、結果通知は原則8月末なので、切れ目なくつながります。

よくある質問

経審の受付月を過ぎたらどうなるかという質問への答え

決算月の受付月を過ぎてしまったら、経審は受けられませんか

熊本県の受付は4月から12月までの各月1日から20日までで、決算月ごとの受付月は目安とされています。受付月を過ぎた場合は、入札参加資格の締切と、前の経審の有効期間(決算日から1年7か月)が切れる日を並べて、いつまでに受ければよいかを確かめます。

経営状況分析は、どこに申請しますか

国土交通大臣の登録を受けた登録経営状況分析機関です。一覧は国土交通省のホームページに載っています。経審の申請には、その結果通知書(原本)を付けます。

経審だけ受けて、入札参加資格は後から申請できますか

経審は毎年受けられますが、入札参加資格の定期受付は発注機関ごとに時期が決まっています。熊本市は受付期間のほかに随時の申請を受け付けていないので、受付期間を逃すとその年度は入札に参加できません。経審の時期は、入札参加資格の締切から逆算して決めます。

国土交通大臣許可の会社も同じ日程ですか

違います。大臣許可の会社の経審は九州地方整備局が審査するので、受付の方法は九州地方整備局の案内によります。熊本県の入札参加資格でも、大臣許可の会社は使える経審の審査基準日が令和7年7月1日から令和8年6月30日までと、知事許可の会社と違います。

出典・参考

まとめ

  • 入札までの順番は、事業年度終了届 → 経営状況分析 → 経審 → 入札参加資格です
  • 熊本県の経審は、決算月ごとに受付月の目安があり、結果通知は原則として受付月の翌月末です
  • 4月〜9月決算と3月決算は、経審の受付月に合わせて、事業年度終了届を法定期限より早く出します
  • 経審の結果で公共工事を請け負えるのは、決算日から1年7か月。毎年切れ目なく受け続けます
  • 12月決算・3月決算の会社は、決算日までに経審の社会性等の準備を整え、次の経審の日程を先に決めておきます

決算月からの日程づくりは、当法人にご相談ください

ノーサイド行政書士法人は、熊本の建設業許可・経営事項審査・入札参加資格申請を支援している行政書士法人です。

  • 決算月から、事業年度終了届・経営状況分析・経審・入札参加資格の1年の日程を組みます
  • 決算書を建設業の様式に組み替えるところから、経審の申請、入札参加資格の申請まで続けてお受けします
  • 熊本県・熊本市・国など、入札に参加したい発注機関ごとの締切に合わせて準備します

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