決算変更届とは
建設業許可を受けている事業者が、毎年、その年の営業の状況を許可行政庁(知事許可なら都道府県)に報告するものです。「事業年度終了報告」「決算変更届」「決算報告」など、呼び方は自治体によって変わります。
提出期限は、毎事業年度が終わってから4か月以内です。
中身は主に次のものです。
- 工事経歴書
- 直前3年の各事業年度における工事施工金額
- 財務諸表(建設業会計の様式に直したもの。税理士が作った決算書をそのまま出すのではありません)
- 納税証明書 など
出さなくても、催促は来ません
ここが厄介なところです。出さなくても役所から電話がかかってくることはありません。
だから「たぶん大丈夫だろう」と何年も放置してしまう会社が、実際にあります。ところが、いざというときに一気に効いてきます。
デメリットを3つ挙げます。
①建設業許可の更新ができない
1期分でも未提出があると、更新申請を受け付けてもらえません。
さかのぼって提出することはできます。ただし、たまっていると
- 過去の工事経歴を掘り起こす
- 過去の決算書を建設業会計の様式に直す
という作業を年数分やることになります。3期たまっていれば3期分です。 更新の期限(満了日の30日前)に間に合わなくなることがあります。
間に合わなければ、許可は失効します。新規で取り直しです。
②業種追加・経営事項審査ができない
業種を追加したいときにも、決算変更届が出ていることが前提になります。「この工事を請けたいから業種を足したい」というときに動けません。
経営事項審査(経審)も受けられません。 経審は公共工事を元請で請けるために毎年受ける審査です。決算変更届が出ていないと、そもそも受審の入口に立てません。
公共工事を狙っている会社にとっては、ここが一番痛いところです。
③取引先の信用を失いかねない
決算変更届の内容は、都道府県庁で閲覧できます。
元請が新しい下請を使うときに、許可の状況を調べることは十分にあります。 そのときに未提出が分かると、「この会社は管理がゆるい」と見られかねません。
建設業は元請・下請の信用で回っている業界です。書類の管理は、そのまま会社の管理能力として見られます。
罰則の規定もあります
デメリット3つとは別に、法律上の話も書いておきます。
建設業法には、届出をしなかった場合の罰則規定があります(6か月以下の拘禁刑または100万円以下の罰金)。実際にいきなり適用されることは考えにくいですが、「出さなくてもいい書類」ではない、ということです。
※刑法改正により、2025年6月1日から「懲役」は「拘禁刑」に一本化されています。
毎年やることを決めてしまうのが一番です
決算が終わったら税理士から決算書が届きます。そのタイミングで一緒に段取りしてしまうのが確実です。
「4か月以内」なので、決算日から逆算して3か月目くらいに動き出すと余裕があります。
建設業の書類作成でご質問があればお問い合わせください。
あわせて読みたい
当法人のご紹介
ノーサイド行政書士法人は、熊本県全域の建設業許可(新規・更新・業種追加)、経営事項審査、事業年度終了届、解体工事業の登録などを扱う行政書士法人です。経済産業省の認定経営革新等支援機関で、電子申請(JCIP)にも対応しています。
熊本県内どこからでもお受けしています。書類のやりとりは郵送とLINEでできます。受付は平日10:00〜17:00です。
手続きの解説動画は、YouTube「建設業許可・経審のプロ ゆうせい行政書士」でもご覧いただけます。
この手続きのご依頼について
この記事の手続きは、事業年度終了届(決算変更届)のページで、要件・必要書類・費用・流れをまとめています。


コメント